美術ビギナー

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ヌード展 ターナー作品のポージング

ヌード展。

たくさん見どころがあったんですが、その中でも衝撃だったのは「ちょ…ターナー?!」な作品。

イギリス風景画の巨匠・ターナーのヌード作品が見れてしまうんです。全然人物画のイメージがなかった。あるとすれば、あのイケメン盛り過ぎ自画像。笑

bluelake.hatenablog.com

人物画でさえビックリなのに、その上ヌードときましたかという…。

 

入場して割とすぐ、この作品にぶち当たります。

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1794-1795年頃 「風景の中で頭と腕を上げ、跪く男性ヌード」

‘A Kneeling Male Nude with Upraised Head and Arm in a Landscape Setting’, Joseph Mallord William Turner, c.1794-5 | Tate

 

表情・ポーズ・屋外というシチュエーション、全てがなんかやばい。

このポーズについては、所蔵するテート・ギャラリーのホームページによるとこんな説明が。

 

The pose is apparently based on one of the Niobids in the famous Hellenistic group in the Uffizi Gallery, Florence. 

 

ウフィツィ美術館の有名な作品、「ニオベの子供たち」のポーズをベースにしているとのこと。

ターナーが考案したポーズではないんですね。なんか安心した。笑

 

ニオベって誰かなと思って調べると、ギリシャ神話の登場人物でした。なんと全能の神・ゼウスが初めて愛した人間の女性なんだそうです。すごいなニオベ!

しかしニオベさん、子沢山なことを自慢しまくった結果神々の反感を買い、子供を皆殺しにされてしまったそう…。

ニオベは悲しみにくれて岩に姿を変え、その岩は今もトルコにあるそうです。

 

まさかのポーズの由来から、悲しすぎるギリシャ神話を1つ学んでしまった…。