スクロヴェーニ家と礼拝堂
イタリア・パドヴァが誇る、ジョットの壁画で有名なスクロヴェーニ礼拝堂について。
礼拝堂の名前ですが、「やじろべえ」と言うと覚えられる気がします。
「やじろべえ」「すくろべえ」「すくろべーに」「スクロヴェーニ!!!」みたいな…。笑
無理やりですねw
でも学生時代、こんな感じで受験の暗記科目を覚えてたな。
スクロヴェーニ礼拝堂には、1267年生まれのジョットが30代後半から作成にとりかかった壁画があります。700年も前の作品なんですね。
壁画作成をジョットに依頼したのは、高利貸しで財を成したスクロヴェーニ家。
ダンテの「神曲」に登場する高利貸しもスクロヴェーニ家の紋章をつけているそうです。
ダンテもパドヴァ大学の教員だったそうなので、「地元の凄い高利貸し=スクロヴェーニ」というイメージがあったんでしょうね。
しかし当時のイタリアでは「清貧」であることが崇められておりまして、高利貸しという職業は強欲とされ、あんまりいい仕事とは見なされていなかったようなんです。めっちゃ儲かるけれども。
高利貸しには、葬儀や聖地への埋葬が禁止されていた時代だったんです。
高利貸しのスクロヴェーニ家は、「こういう職業だけれども、私たちは信心深いですよ」という理由で礼拝堂を建立したと考えられています。
贖罪の姿勢を見せるよ、ということですね。
そこで、当時から人気でギャラの高かったジョットに壁画を依頼したんだそうです。
そんなスクロヴェーニ礼拝堂の壁画には、聖母マリアとキリストの生涯が描かれております。
こちらのブログにたくさんの写真があり、非常に見ごたえがあります!
例えば、
裏切者・ユダの接吻や
The Arrest of Christ (Kiss of Judas), c.1304 - c.1306 - Giotto - WikiArt.org
老齢のアンナが、のちに聖母となるマリアを身ごもったお告げを天使からうけるシーンなど。(お告げというより、天使が穴に詰まっちゃった感がある。)
Annunciation to St Anne, c.1304 - c.1306 - Giotto - WikiArt.org
つまりは、スクロヴェーニの壁画を見るだけで、キリスト教・新約聖書のストーリーが分かっちゃうということじゃないですか!
今まで学ぼう学ぼうとして先延ばしにしていたんですが、いいチャンスです。