プラド美術館展④ムリーリョの癒しパワー
以前、ムリーリョさんの描く「受胎告知」が穏やかで真摯で大好きだ!!ということをブログで書かせていただきました。
先日行ったプラド美術館展にも、1枚ムリーリョさんの絵があったんです。
しかも、オオトリ。企画展の最後を締めくくる作品として堂々と展示されていました。
その作品がこちらです。
小鳥のいる聖家族(1650年頃)
The Holy Family with the Little Bird, c.1650 - Bartolome Esteban Murillo - WikiArt.org
こちらも癒されるなぁ。
ムリーリョさんの描く絵は、癒し効果最高に高いです。
あっ、でも手に握られた鳥はめっちゃ心配!笑
聖家族ということで、この真ん中の子供はキリスト、右は父・大工のヨセフ、左は母・マリアです。
普通はイエス・マリアに焦点があたっていることが多いんですが、この絵ではヨセフがバッチリ目立っているのがポイントなんだとか!
スペインではマリア・ヨセフへの信仰が強かったらしい。
ムリーリョさんが癒しの絵を描いたのには、理由もあるんです。
1640年代にスペインではペストが流行して多くの人が亡くなりました。
その結果、人々は荘厳なマリアよりも、優しくて身近に感じられるマリア像を求めたんだそうです。切ない…。
そうして民衆はムリーリョさんの絵からどんどんカトリックへの信仰を深めていくんですね。
ムリーリョさんの絵でまんまと癒されてファンになってしまった私は、当時のカトリックの信者拡大作戦にまんまと引っ掛かってますね。笑