プラド美術館⑥心ざわつくリベーラ
プラド美術館展についての記事、6つ目です。
早くブログに残さないと鑑賞した記憶が薄れていっちゃうのと、なにより前回のブログのタイトルが「母乳ビーム」で、あれがずっとトップページに君臨し続けるのはどうしようもなく恥ずかしいので笑、やっと更新できてよかったです。
美術館でお目当ての作品を見るのももちろん最高に楽しいのですが、新しい画家との出会いもこれまた醍醐味。
今回は、新たに知ったジュセベ・デ・リベーラという画家について書きたいと思います。
今回、リベーラさんの作品が4つも出展されていたんです。
こちらの絵たちです。
触覚(1632年)
The Sense of Touch - The Collection - Museo Nacional del Prado
ヘラクレイトス(1615年頃)
Heraclitus - The Collection - Museo Nacional del Prado
女の戦い(1636年)
Women Gladiators - The Collection - Museo Nacional del Prado
聖ペテロの解放(1639年)
Liberation of Saint Peter - The Collection - Museo Nacional del Prado
人物が全体的に、黒目がち。
あと、なんともいえない…なんだか一言で形容できない表情を描く画家だなと思いました。
ここに貼っていないリベーラさんの絵も、検索して見てみると、ニヤリと笑っていたり、はたまたうつろな目で上空を見つめていたりしているものが非常に多い。
だから、なんか、怖い。
怖い話の本の表紙になりそうな印象を持ちました。
なんだかざわつくんですよね、リベーラさんの絵。。。
リベーラさんは1591年にスペインで生まれ、当時スペイン領だったナポリに移住し、1652年に亡くなるまでナポリで暮らしたそうです。
ナポリのスペイン領事館のお役人さんが彼の才能を発見し、スペイン国王フェリペ4世に「こんな凄い画家おりますよ」と紹介したことよって、現在のプラド美術館に残る作品たちが収集されることとなったのです。
彼の作風ですが、カラバッジョのコントラストの激しい光の使い方や、ボローニャの古典主義、そしてローマからの影響を受けてできあがったものなんだそうです。
また宗教画だけでなく、乞食・古代の哲学者・古代の神話など同時のスペインに馴染みのなかったテーマを取り扱った功績も大きいそうです。
生い立ちは分かったのですが、どんな性格だったんでしょうか。
黒い瞳を見つめながら、想像してみたいと思います。