ギリシャ美術ふむふむ知識
前回のブログで、古代ギリシャの美術の流れについて荒々しくも学習しました。
それを踏まえて木村泰司さん著の「世界のビジネスエリートが身につける教養 西洋美術史」を読んだら、とても面白かったです!
今まで基礎知識すらなかったので、知識が脳に染みこまず上滑りしていく感が凄かったのですが、学習した後に読むと「ふむふむ」とうなずけるポイントが増えました。
福だるが面白いと感じた、ギリシャ美術ポイントをいくつか挙げていきます。
●ギリシャ美術、なんで裸が多いのか問題
ギリシャ美術の特徴は「裸体」です。
なぜ裸体の彫刻をたくさん作ったのかというと、人間の姿は神話の神様から授かったものであり、美しい肉体は神に喜ばれるという考え方が浸透していたからなんだそうです。
美しい肉体のお手本として、男性の裸体像がいっぱい作られたのでした。
狩猟の時代は動物を描くことが多かったように、美術はそのときに人々が一番引き付けられるものをテーマに選ぶんだと思うんですが、そうかぁ裸体かぁ。
今と大きく変わっていないですよね。さすが西洋美術の古典・ギリシャ美術。
一方で、女性の裸体はタブー。
クラシック期の「クニドスのアフロディテ」はそのタブーを打ち破ったので、当時センセーショナルな作品だったそうです。
てか髪、すご!
File:Cnidus Aphrodite Altemps Inv8619.jpg - Wikimedia Commons
●アルカイックスマイルがなくなった理由
アルカイック期からクラシック期になると、表情からスマイルがなくなります。
その理由としては、体に動きが出たことで表情で表現しなくてもよくなったから、だけではなく、「感情をあらわにしない」という当時のギリシャ人の美徳が影響しているんだそうです。
パトス(悲しみや苦しみ)を抑えた表情が、当時のお手本だったんですね。
●残っているギリシャ美術、コピー品多し
ギリシャはその後ローマに征服されます。
ですが、美術に関してはローマ人は逆にギリシャに圧倒され、ギリシャ美術のコピー品をたくさん作ります。
今日わたしたちがギリシャ美術として鑑賞しているものは、オリジナルでなくコピー品が多いんだそうです。
知識が重なっていくと面白がれるポイントが増えて、いい循環ですね!
ギリシャ神話についてもいつか勉強したいな。