森村さんとモナ・リザから知るエピソード
前回のブログにひきつづき、森村泰昌さんの「踏みはずす美術史」という本について。
森村さんは、「絵を着る」というアートを実践していらっしゃいます。
絵の人物を、モリムラ流に解釈し、コスプレのようになりきる。
本物の絵との差異からなにかを感じたり、森村さんが何を考えてこんな姿になったんだろうと推理したりしながら見るのはとても楽しいです!
本の第2章では、森村さんが何を考えながら「モナ・リザ」に挑んだのかが書かれていました。
その詳細は、本を読んでいただくとして!笑
ちょこちょこ登場するモナ・リザに関するエピソードが凄く面白かったので、備忘録としてブログに残しておこうと思います。
・ヴァザーリの著書「芸術家列伝」にモナ・リザについての克明な記載があるが、実はヴァザーリは現物の絵を見ていなかった。今ではその信憑性が問題になっている。
ルネサンス期の重要文献のヴァザーリさんの著書、信憑性ないんかい!!
「モナ・リザ」という名前もこの著書からきているというのに、リザ夫人かどうかすらもクエスチョンというレベルらしいです。えー!笑
・ルーヴル美術館のモナ・リザの前で模写することはなかなか許可が下りない。斎藤吾郎さんという方が「描かせてくれなきゃハラキリするぞ!」とまで言ってなんとか実現。斎藤さんは世界で62番目に模写が許された画家となった。ちなみに61番目はシャガール。
熱意が大事ね! 不可能と思っても、熱意あれば意外とできちゃうことあるよね。
その熱意の結果描かれた斎藤さんの作品、白黒ですが本で見れます。
それにしても斎藤さんのモナ・リザ熱はやばい。ガチ勢だ!
・ヌードもまた「着る」ことのひとつ
ヌードのモナ・リザに扮した森村さんの一言。
森村さんはなんでこんなシンプルなんだけどハッとさせる言葉をたくさん言えるんだろう。凄いなぁ。
この言葉を知ってから、横浜美術館でやってたヌード展行ったらまた違った見方ができたかもなぁ。