美術ビギナー

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岸田劉生展 静物画がよかった

お盆で帰省したついでに、愛知県・豊橋市美術館へ岸田劉生展」を見に行きました。大阪市の図書館でチラシを見て、気になっていたんです!

 

「岸田劉生展ー実在の神秘、その謎を追う」を開催します | 豊橋市美術博物館

 

岸田劉生といえば、麗子!!!

最近では「びじゅチューン!」でも麗子さんをフィーチャーした作品が登場し話題となっておりました。

www.nhk.or.jp

 

チラシにも麗子さんが。しかも、ダブル。なんで。

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感想ですが、麗子を求めていったお客さんも大満足・麗子以外の岸田劉生の一面を知りたい人にも大満足な企画展になっておりました!

 

岸田劉生は1891年に生まれ、38歳で没しております。

短い人生の中で、自分のスタイルを模索して変化を恐れない姿勢がかっこよかったです。

1年1年変化があるので、「えっ、あの絵とこの絵、作成年度1年しか違わんのに画風全然違うじゃん!」みたいなことが頻発です。目が離せないです。

初期に影響を受けていたというゴッホセザンヌっぽい絵があって、びっくりしました。

 

麗子さんや自画像で有名な肖像画重要文化財にもなっている風景画はもちろんですが、個人的に「これ、いい!!!」と一番ヒットだったのは静物でした。

岸田劉生自身も、肖像画・風景画に比べて静物画はちょっとな~みたいなテンションだったらしいのですが、ある雨の日にたまたま壺を描いてみたら「今までなんで静物画描かなかったんだろう」というくらい表現できちゃったよ、というエピソードがあるそうです。

岸田劉生静物画、めちゃめちゃ良かったです!

「そこにある」感がすごいです。

 

その他感じたこと箇条書きメモ。

 

岸田劉生のお父さんも傑物。実業家でありながら、ヘボン式アルファベットで有名なヘボン氏の「和英語林集成」の訳も手伝った人。あとWikiによると「卵かけご飯を食べた初めての日本人」との記述が!笑

 

武者小路実篤と仲良しだったとは驚き。

 

・イギリス人陶芸家、バーナード・リーチ氏の肖像画があった。また作品解説にも同氏の名前が何度か出てきた。岸田劉生と親交が深そう。原田マハさんの小説「リーチ先生」、図書館で借りたのに読み切れなくて返却しちゃったけど、もっかい借りて読みたくなった。

 

岸田劉生の描く肖像画は特濃。画風は全然バロックではないんですが、カラバッジョの描く人物を見た後のような、いつまでも怨念が付きまとうような感覚があります。