ダミアンはブラーのPVの監督も
昨日のブログで、ダミアン・ハーストという現代アーティストを紹介しました。
また先日、ブラーというバンドもご紹介しました
そして今日は、このふたつのアーティストのコラボをご紹介です!!
実はダミアン、ブラーのPVの監督をつとめたことがあるんです。
「Country House」という曲なんですが、この曲は、ブラーの歴史、もっといえばイギリスの90年代音楽シーンを語るにおいて欠くことのできない一曲なんです。
90年代のイギリスでは、ブリットポップと言われるイギリスのバンドによるイギリスらしさ全開の歌が流行りに流行っていました。
その頂点にいたのが、ブラーとオアシスです。
ブラーはロンドンを拠点とし、知的で小綺麗で、ボーカルはめちゃめちゃイケメン。笑
対するオアシスは、マンチェスター出身で労働者階級のヒーロー。粗野だけど飾らないストレートな表現と人柄が魅力でした。
対立的なふたつのバンドを、メディアもあおるあおる。
同じ日にCDを発売して、どっちが本当のトップか?という勝負をたきつけたんですね。
そして、その勝負に乗っちゃったブラーとオアシス。
結果、ブラーのシングル「Country House」がオアシスより売れたということで、今回はブラーの勝ちという終わり方に。
(ブラーはシングルをバージョン違いで出してファンに何枚か買わせたり、オアシスのシングルはバーコードが読み取りできないものが多数あって正確な販売数が分からない…など、本当にブラーが勝者って言いきれる?っていうツッコミ要素もいっぱいあるらしいんですけどね。)
この勝負に勝ったブラーは、どうなったと思いますか?
「イエーイ、オアシス、ざまあみろ!」って感じになったかと思いますか?
すっごく、疲れちゃいました。
「ブリットポップは死んだ」発言を自らし、全く違った曲調を作るようになるんです。
その後のアルバムは、メディアから「商業的自殺」と呼ばれるくらい今までのブラーのイメージを覆すものになりました。
販売後、自殺どころか新しい音楽の方向性が認められ、ブラーはますますファンを増やすことになるんですけどね!!
でも、もうブリットポップには疲れた、こりごりだっていう苦い思い出がブラーには強く残ってしまいました。
ブリットポップの喧騒の象徴ともいえるこの「Country House」は、その後ライブのセットリストからも封印され、しばらく生で聴くことができなかったそうです。
しかし、ブラーはその後活動休止するんですが、復帰ライブでなんと「Country House」を演奏したんです!!
ファンは驚きました。タブーと思ってましたからね。
でもそれは、ブラーはブリットポップの傷を乗り越えたってことを、ファンに分かりやすく示してくれたんでしょうね。
ブラーのフロントマン・デーモンは、今元オアシスのノエルと楽しく演奏したりしてますしね。笑
は~、語った。笑
それを踏まえて、ご覧ください!
あっ、その前にサビの最初の歌詞だけ覚えていただくと、口ずさめます。
めっちゃ簡単な英語なのでぜひ!
He lives in a house
A very big house
In the country
そんな歴史を持つ曲なので、ブラーのなかではあんまり評判のいい曲じゃないですけど、実はわたしこの曲凄い好きなんですよね。
明るいのにもったりしたリズム(前奏好きすぎる)や、シニカルな雰囲気や、「なんでか分からないけど悲しい」みたいなブラーの病み具合を感じさせる歌詞、そして最後の「ウラララ~」だったりが、いちいちツボです。
でもこのPV、ちょっとバカっぽいですよね。笑
この軽薄さがなぁ~、後々の傷の深さにつながってったんだろうな~。
でも、現代アートとポップミュージックが、こんな風にコラボするなんて、めちゃくちゃかっこよくないですか?!
完成したビデオの雰囲気はともかく笑ですが…笑
アートと音楽が身近っていいよなぁ~。文化が豊かだなぁ。
イギリスのそういうところが好きです!