マリア様の表情、まるで真逆
以前、私の一番好きな受胎告知の絵を紹介するブログを書きました。
受胎告知というテーマが個人的に好きで、見かけるたびに「この画家はこのテーマでどんな風に描くんだろう?」と興味深く見てしまいます。
Twitterでキリスト教絵画のbotをフォローしているのですが、そこで見かけた非常に気になる受胎告知がありましたのでご紹介。
アーサー・ハッカー「受胎告知」 1892年の作品です。
‘The Annunciation’, Arthur Hacker, 1892 | Tate
ハッカーはイギリスの画家。私やっぱりイギリスの画家好きだ。笑
この絵は国家買い上げになったそうです。今はテート・ブリテンが所蔵しています。
この絵の気になりポイント…、もうマリア様の表情ですよね。カチ切れてませんか?!顔だけ色が濃く、浮き上がって見えるので凄く怖い。
このマリアにセリフを言わせるとしたら「落ち着けー私。落ち着けー」って言ってそうですもん。
天使がお告げに来てる、私が神の子を身ごもる、という事実が突如分かって、誇りをもってこの子を産むという責任を全うしようという覚悟の表情ともとれなくはないですが…。うーん、やっぱり怖い。笑
一方で、ウォーターハウスの受胎告知(1914年)はこちら。
マリア様、軽っ!!ポーズが「え~、本当~?!まじかぁ」くらいの雰囲気です。表情もけだるそうというか、間の抜けたというか…。
ふたりともラファエロ前派に影響を受けたとされるイギリスの画家なんですが、同じテーマでここまで異なるなんて面白すぎませんか?
引き続き、受胎告知のお気に入りの絵探しは継続していきます!